自分が不倫をしてしまった方の離婚相談

ご自身が不倫をされてしまった方へ。

まず大切なのは、「覚悟」です。不倫をされた場合、あなたからの離婚請求が認められる可能性は極めて低いと言わざるを得ません。

もちろん、可能性がゼロということではなく、長い別居期間を経ているなどの事情があれば最終的に離婚請求が認められるようになってきました。それでも、離婚請求が認められるようになるには、少なくとも７年～８年、場合によっては１０年以上も別居を続けなければなりません（当然、その間は相手に対して婚姻費用という名の生活費を支払い続ける義務があります）。

したがって、不倫をした方が短期間で離婚する為には、相応の代償を支払うことを覚悟していただく必要があるのです。

不倫をした方が絶対にやってはいけない３つのこと

不倫の証拠を取られてはいけません

裁判所は証拠に基づいて判断をします。ですので、裁判になった場合でも、裁判所は不倫の証拠が無ければ、不倫があったとは判断しないのです。逆に証拠を取られてしまうと、裁判ではもちろん、交渉段階でも致命的に不利な立場に追い込まれてしまいます（撤退戦ほど難しいものはないのです）。

不倫の証拠が無いのであれば、自分から不倫の事実を認めるべきではありません

しばしば、「他に好きな人がいると伝えれば、あきらめて離婚に応じてくれるはず。」と言われる方があります。しかし、不倫の事実を認めれば、それは立派な証拠であり、離婚協議において決定的に不利な立場に追いやられてしまいます。もちろん、正直な態度、真摯な態度で交渉に臨むことは重要ですが、不倫の事実を認めてしまえば、後戻りできないことを肝に銘じていただきたいと思います。

離婚成立前に慰謝料を前払いしてはいけません

離婚が成立する前に、慰謝料だけ支払うという方がまれにあります。しかし、それはできる限り避けるべきです。お金は離婚を引き出すための最大のカードであり、安易に切るべきではないのです。最後、離婚するかどうかの判断において、慰謝料の額というのが決定的に大事になります。前払いをしてしまうと、そのカードが使えないので、離婚に応じてもらえないということになりかねないわけです。

まとめ

自分の不倫が発覚してしまい、相手に証拠も握られてしまった場合、長期間にわたって別居を続けなければ、裁判では離婚することができません。その意味で、覚悟が必要です。しかし、これは裁判であればということです。交渉であれば、短期間で離婚できる余地も残されています。

しかし、その場合にはお金という代償を伴うことになります。お金と時間を天秤にかけ、どちらをより優先されるかによって、交渉態度は変わって参ります。

そのバランスを取るには、「相応の代償」を「適切なタイミング」で提示することで「最小限の代償」で離婚を成立させることが重要です。

当事務所は、不倫をした方からの離婚相談に応じております。不倫は道徳的にも許されるべきではないですが、やってしまったものは後に戻りません。過去は変えることはできませんが、それに対する向き合い方と未来を変えることはできます。明るい未来を築くため、精一杯ご支援させていただきますので、是非ご相談下さい。