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「母親として親権を得て、離婚したい」ときはどうすればよいか、解説します

「母親として親権を得て、離婚したい」ときはどうすればよいか、解説します

親権とは

親権とは、親が成人していない子どもを一人前の健全な社会人に育てる義務のことです(身の回りのお世話や教育、子どもの財産管理などがその内容です)。離婚の際は、父母のどちらかを親権者と定めなければなりません。母親が親権を希望する場合、「専業主婦で収入がないから不安」、「妊娠中で生まれてくる子どもの将来が心配」など、母親ならではのお悩みもあると思います。今回は、親権についてお悩みの母親に向けて解説をいたします。

離婚時に親権者を決める流れ

親権者を決めることは、子どもの保護者を決めることです。子どもの保護者は、子どもの安全を確保し、健康を維持すると共に必要な教育を施し、何よりも愛情をもって子どもを健全に成長させることが望まれています

親権を決めるにあたって、まずは、父母の話し合い(協議)を行います。父母の話し合いで親権者を決めることが出来なかった場合には、「調停」での話し合いを通じて親権者を決めていきます。「調停」では、調停委員という第三者が父母の間に入っての話し合いになります。また、家庭裁判所調査官(子どもの心理のプロフェッショナルです)が関与して、父母が自身の感情と向き合えるように調整を行ったり、子どもの意向や生活状況を調査することもあります。調停を行っても親権者を決めることが出来なかった場合には、裁判所が親権者をどちらにするか判断することになります。その際は、離婚裁判を通じて親権者として父母のいずれが相応しいかを判断する場合が多いです。

父母が離婚をする以上、子どもへの影響は避けられませんが、子どもにとって望ましい話合いとなるよう心がけましょう。裁判所から「子どもにとって望ましい話し合いとなるために」という動画も出されていますので、ご覧いただければと思います。

親権者として相応しいかどうかを判断するポイント

親権者に対しては、子どもの安全を確保し、健康を維持すると共に必要な教育を施し、何よりも愛情をもって子どもを健全に成長させることが望まれています

大事なことは、子どもの幸せ(子どもの福祉や利益)を最優先に考えることです。ここでは、子どもの幸せを考えるにあたっての主な要素をご紹介します。

これまでの養育環境

一般的に、子どもが安定した生活環境にいる場合には、これまで育ってきた環境をがらりと変えてしまうことは子どもの幸せに繋がらないと考えられています。そのため、裁判所は、これまで子どもの養育を主に行ってきた親を優先する傾向にあります。したがって、これまで父母のどちらが子どもの世話をしてきたのかは重要です。

逆に、これまでの養育状況に問題があるケース(特に子どもへの暴力)や、これまで養育に関与しておらず、今後も養育に関与できない状況にあるケースは、親権者としての役割を果たせないと考えられます。

これからの養育環境

子どもの今後の養育(生活)環境が整っていることは非常に重要で、裁判所がよく見ているところです。

養育環境というと様々ですが、子どもが健やかに育つ環境が整っていることが大事です。経済事情や住宅事情に目が向きがちですが、これまで通りに住み慣れた地域や通いなれた学校で過ごせることも非常に重要です。また、親の健康状態や毎日のスケジュール面も大事な要素です。

兼業主婦でお忙しい方も多くいらっしゃいますが、その場合には、職場の理解やご親族の援助を得ることができると心強いですね。

子どもの意思や精神的な繋がり

子どもの意思や親との精神的な繋がりも重要な判断要素です。子どもの意思の重みは発達段階に応じて変化しますが、特に満15歳以上の場合、家庭裁判所は子どもの意見を聞かなければいけないことになっています(10歳前後の子どもは自分の意見を伝える力があると考えられているので、15歳未満であっても子どもの意向は重要です。)。

子どもとの関係は一朝一夕にできるものではありません。できるだけ多くの時間を子どもと過ごして関係を太く強くしていくことが大切です。日々の日記であったり、保育園・学校への提出物であったりと教育への参加を示す資料があるといいですね。

経済的な面でどうか

子どもの学費や生活費など、養育していくために必要な収入が定期的に得られる経済力は親権者にとって重要な事柄のひとつです。収入面でご不安になられる専業主婦の方もいらっしゃると思いますが、養育費を受け取れることや行政の支援を活用することを考えると、大きなハードルとはならないことも多いです。専業主婦であっても親権者になるケースはたくさんあります。子どもとのかかわりが深く愛情をもって接していることが大事なことです。ご不安かとは思いますが、抱え込まずに周囲に相談することで事態はきっと好転すると思います。

妊娠中の子ども(胎児)の親権者はお母さん?

離婚をした後に生まれた子どもの親権者は、母親です。もちろん、協議や調停で合意ができれば、父親を親権者とすることもできます。ただし、離婚の成立前に出産をした場合には、親権の協議を行う必要があります。

まとめ

ここまで様々なことを書きましたが、どの親御さんも一番に願われることは子どもの健やかな成長だと思います。このことを念頭に置きながら、父母での話し合いがなされ、どうしても親権者が決まらない場合には、弁護士の力を借りるのも良いかと思います。また、早期に弁護士に相談していただければ、冷静な話し合いができ、子どもを一番に考えた解決につながるかもしれません。どうしようかと迷われていれば、まずは1度ご連絡いただければと思います。